初釣り〜後編〜

初釣りに挑戦したものの、始まってすぐの痛いミスを引きずってか序盤は一向に釣れる気配がない。そんな僕を嘲笑うかの如く仲間たちは次々と獲物を捕らえてゆく。気がつけば一匹も釣れてないのは僕だけとなってしまった。その時職場のおじさんが救いの手を差し延べる。その日一回目の放流が行われ目の前に大量の魚が投入された。ここを逃すまいと魚が集中する箇所をひたすら狙う。しかし魚達はそっぽを向くばかり。
(なんで釣れないのかな。いくら初心者でも一匹くらい来てもいいのに。は!?これはもしや仲間たちが企てた壮大な仕掛けなのか!?)
なかなか釣れない状況に少し苛立ちとんでもない妄想をしてしまうが、ふとあることを疑問に感じる。
(これ竿に動きがあるまで放置してていいのかな?)
すみません、僕ドドド素人だったんです。脳内シミュレーションでは、「仕掛けて待つ→魚が針に掛かり暴れる→竿を引き揚げる」で釣れると思ってたんです。大物クラスのようにアタリがあれば凄い手応えがあると思ってたんです、相手ニジマスなのに・・。合わせをせずひたすら放置してたんだからそりゃ釣れるわけない。間違いに気付いてからは目印に変化があるか注意深く見るようにした。そして目印が少し沈んだ瞬間、竿をそっと揚げると竿が引っ張られる感触になり初めて釣りに成功!やっとコツを掴み、昼までには3匹釣ることが出来た。昼飯はもちろん釣った魚。塩焼して食べたが新鮮で格別の味だった。

腹を満たしたところで午後の勝負へと臨む。昼飯を食べている最中に2回目の放流もあったのですぐ釣れると思っていた。しかしなかなかアタリが来ない。そのまま時間だけが経ち刻一刻と営業時間が迫る。そこで僕は奥の方の深いポイントを狙うことにした。しかしそのポイントへ辿り着くには、川の中の足場の悪い岩場を渡る必要があった。川にほぼ浸水した小さな岩場でバランスを崩しながらもなんとか向こう側へ到着。そこでしばらくトライしたが状況は変わらない。悔しいがそろそろ時間だったので引き上げようと、もう一度岩場を渡る。そして真ん中辺に到達し次の岩場を踏んだ次の瞬間、僕は川の中にいた。・・やってしまった。仲間達もポカーンとしていた。後で仲間に聞いたが隣にいた家族の子供はもんの凄い冷たい目で見てたらしい。川は思ったより深くTシャツまでずぶ濡れの有り様。前日のTシャツがあったので臭いは気になるがまだマシなので着替える。Gパンは友人のを借りてなんとか解決した。そんなこんなで帰路につく。


成績
  ニジマス 3匹GET
おまけ
  takebomber● 水没(TKO) ◯大丹波


色々あったけど初めての釣り楽しめました。今度は2桁くらいは釣れるようになりたいね。後事故のないように。